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【投資としても、保険としても失格】変額保険って何?変額保険をオススメしない理由とは。

今日は変額保険についてお話します。
まず結論を言います。

 

必要ありません。

 制作・著作
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ⓃⒽⓀ

変額保険とは何か?

変額保険とは、投資と貯蓄型保険の性質を組み合わせたような商品です。

保険金で投資商品を運用するので満期保険金が増減する一方、満期までに万一のことがあった場合は一定額が払い込まれる保険です。

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しかし、変額保険は投資と貯蓄型保険のいいところを潰し合う商品です。

投資の本質は余剰資金を働かせて資産を最大化し、必要時に必要なだけ取り崩していくもの。そして一方で保険は万が一の場合にお金がなくなってしまい、生活が立ち行かなくならないようにするために入るものです。

変額保険を投資として捉えると、手数料がバカ高い上に取り崩し時期を決めることが出来ません。一方で保険として見れば掛け金が高く収支を圧迫する上に、投資先を誤れば満期での返金額も安くなってしまいます。

そんないいところの見えない変額保険ですが、今回はそんな変額保険を勧められたわたしの実体験についてお話しできればと思います。

保険の見直し時に変額保険を勧められた 

私は2019年にマンションを買う際、不動産会社よりお金のアドバイザーとしてファイナンシャルプランナーの方が担当につきました。

そこで保険の見直しを勧められ、その候補に出てきたのが変額保険です。

繰り返しになりますが、変額保険について先ほどの内容をまとめると

  • 死亡時に基本保険金額が入る保険としての性質
  • 満期保険金は資産運用の結果で決まる、投資としての性質

 となっており、一見非常によい商品に見えます。

「もし投資に興味がおありなら、変額保険がおススメですよ!」

そういって勧められた変額保険の内容は驚愕すべきものでした。

変額保険はどういった商品なのか?

わたしが勧められた某大手生命会社の商品のひとつを例に挙げます。

  • 30歳、男性
  • 払い込み期間35年
  • 基本保険金額1000万円
  • 月払い19130円

運用実績と満期保険金は以下のとおりです。

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35年で満期を迎えた際に、運用実績が2.5%だと1000万円になるようです。

 そして、保険商品なので死亡時などに基本保険金額の1000万円が入るようです。

 

でも…あれ?

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もし利回り2.75%で資産運用すると1348万円となるので、払込み額およそ800万円を引いて利益は548万円です。

確認のために、月19130円、35年で1000万円を目指して運用した場合、変額保険の利回りを計算してみると以下のようになります。

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1.2%しかないやん!

 

株式の売却にかかる税金(20%)を考慮にいれたとしても、変額保険にかける金額を資産運用していればもらえる額は、

1348万円-(548×20%)=1239万円

となります。

また、NISA口座を利用していれば税金も軽減されるのでもう少しパフォーマンスは良くなるでしょう。

変額保険でもらえる額は1000万円であり、差は239万円です。一体どこに消えたのでしょう?

 

変額保険は手数料が高い!

非常に高額な手数料がこの差額の正体です。

この保険で取り扱う投資商品は以下の通りです。

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昨今の人気投資信託の信託報酬が軒並み0.15%なのに対し、0.2%から高いもので0.6%程度とやや割高です。

続いて保険手数料について。

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こちらが手数料一覧になっています。

具体的な数字で見えているものを考慮すると、

  • 保険金入金時に0.2%差し引く
  • 積立金に対し年率0.375%を差し引く
  • 他にも手数料を差し引く

と書かれています。

例えば、月2万円で50ヶ月、合計100万円運用したとします。

  • 入金にかかる手数料が約0.2%→2000円
  • 4年間運用の手数料0.375%+信託報酬0.2%→13800円
  • 4年間手数料合計→15800円

となります。

これだけでパフォーマンスが1%以上も低下していることがわかり、先ほどの利回りの差も合点がいきます。

 

さらに恐ろしいのは運用益が出なかった場合です。例えば利回りが0%の場合の変額保険と投資を比較すると、

  • 投資の場合…運用益は出ていないので、払い込み額の803万円がそのまま手元に残る。
  • 変額保険…運用益は出ていないが、手数料が取られて596万円しか手元に残らない。

つまり、35年間で1000万の保険金をかけていたのに、200万円も手数料で持っていかれているのです。

 

年間30万円弱を1000万円の保険のために垂れ流した結果となり、まさに時間とお金の無駄です。

そしてまだ終わりではありません。

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解約時はもちろん、受け取りにも手数料がかかります。

  • 年金受け取りにすると毎年0.45%
  • 一括受け取りにすると所得税がかかる

と、隙の生じぬ二段構えで契約者を潰しにかかってきます。

 

つまり、変額保険とは

  • 保険金をかけるだけで0.2%以上の手数料がかかる
  • 信託報酬が0.2%から0.6%と全体的に高め
  • なぜか引かれる積立金の維持手数料0.375%
  • 一括受け取りで運用益に対する所得税がかかる
  • 年金受け取り型にすると0.45%の手数料を取られる
  • 運用益が出なくても手数料で大きく赤字になる

となり、投資のリスクは契約者が負うけど、利益に関わらず保険会社は手数料をもらっていくよ

という商品です。 

ちなみに、選択できる投資先は関連会社が運用しているファンドなので、これもまた保険会社有利に働くところです。

 

さらにさらに、変額保険のデメリット

変額保険のデメリットはまだあります。

それは、資金拘束力の強さであり、

  • 途中解約しても解約返戻金があまり戻ってこない(貯蓄型保険と共通の欠点)
  • 満期になるときに利確のタイミングが決まっている

といったものです。

 

解約返戻金は、途中に解約すると掛け金が満額還ってこないという、保険共通のよくある話です。問題はもうひとつの利確のタイミングです。 

投資商品は価格が変動するものです。長期投資の出口戦略は、価値が高いときに崩して現金化し、価値が低いときはキープして上がるタイミングを待つものです。 

しかし利確のタイミングが決められてしまうと、

相場が低いときに満期を迎えてしまっても、価値が低いまま満期保険金が確定します。

ここら辺、iDeCoと欠点が似てますね。

www.smallbird.work

保険会社のセールストーク

さてここまで話してきた変額保険をわたしは勧められたわけですが、既にお金の勉強を始めていたおかげでおいそれと契約はしませんでした。

ファイナンシャルプランナーの方の言い分としては、

  • 投資に興味があるなら、保険と一体となってオススメですよ!
  • 他の入居者様の7割ほど契約しています!
  • 年末控除で節税になりますよ!
  • FPの私もやっています!

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おぶしゃれざんすな。

(ふざけるな)

保険屋さんなので、セールストークはしかたないのですが、

ここまで詐欺まがいの商品をよく売りつけてくるものです。

さらにわたしが興味なさそうだと見るや否や、隣に座って話を聞いていたヨメにターゲットを変えて商品を勧め始めましたが、苦笑いでサッサと帰ってもらい、以降会うことはありませんでした。

まとめ

変額保険について説明しました。

  • 変額保険はぼったくり。
  • きちんと数字で考える。
  • 保険は保険で、投資は投資で。

となります。

マネーリテラシーを磨いて、悪質な保険に入らないよう注意していこうの~٩(ˊᗜˋ*)و

 

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